10分でわかるオタクのためのざっくり『ハムレット』。

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気付いたら初日まであと2週間。主演舞台が決まったときは「シェイクスピア!?しかもあのハムレット!?えっなに!?いつの間にそんなすごいお仕事取ってきたの!?」なんてドキドキワクワクしてたけど、あれ、私あらすじすら知らなくない?となったのがつい先日。シェイクスピアの作品に触れるのは、ウン億年前の小学生の頃に謎に観劇した『ベニスの商人』以来2回目です(ぺ、と間違えたのも今となっては可愛い思い出です、何売っとんねん)。そんなシェイクスピア超初心者・偏差値3の私がチラ見程度で理解できるように、最低限知っておいた方が良い情報だけ、多分怒られんじゃないかなくらいに簡潔に書きます。やべぇ今から原作読んでたら初日に間に合わないよ!って方が読んでくれたらうれしい。

 

登場人物

まずは基本のキ!登場人物から。私は偏差値が3なので、最初全然名前覚えられなかった。なぜなら横文字だから!とりあえず関係性さえ把握しておけば「…成る程?(CV.ふうま)」ってすっと入ってくると思うので、ざっくり説明文添えておきますね。

 

ハムレットデンマーク王国の王子。我らがふうま。

◆ガートルード:ふまれっとの母。急死した旦那の弟(!)のクローディアスと再婚。既になかなかエグめの相関図だよね、わかる。

◆クローディアス:ふまれっと叔父。ふまれっと父の急死後に、ふまれっと母(兄嫁!)と再婚し、デンマーク王位に就く。

◆先王ハムレット:先代のデンマーク王。ふまれっとの実父。クローディアスの兄。毒で死ぬ。

◆オフィーリア:別名奈央―フィア。ふまれっとの恋人。めっちゃ従順。おしとやか。女の鏡。これになりたい。

◆ポローニアス:デンマーク王国の右腕。奈央―フィアの父。ふまれっとと娘の身分違いの恋に反対!

◆レアティーズ:ポローニアスの息子で奈央―フィアの兄。

◆ホレイショー:ハムレットの親友。唯一の救い。もうキャスティング田中樹で良くない?

◆ローゼンクランツとギルデンスターン:ハムレットの学友。モブ感すごい説明でごめん。でもモブなので(反省しない)。

 

あらすじ(ネタバレ注意!)

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1.

ふまれっとの実父であり、デンマークの王だった先代ハムレットが急死。その1ヶ月後に、ふまれっとの母ガートルードとふまれっとの叔父クローディアスが再婚する。母の早すぎる再婚、しかも相手はよく思っていなかった叔父クローディアス。今ですら抵抗ありまくりの母と叔父の再婚は、当時近親相姦と同じ扱いだったらしく、ふまれっとは荒れる。そりゃ荒れるよな。現世でも普通に無理だわ。ここで母に対してのあの名言「弱き(脆き)者よ、汝が名は女」。

 

従臣から夜な夜な城壁に父の亡霊が出ると噂を聞いたふまれっと。自ら確かめにいくと本当に出た(言い方)。そこで父の亡霊から「現王クローディアスに毒殺された」とその内容が詳細に語られる。復讐を考えるふまれっと。駆けつけた親友・田中、じゃなくてホレイショーに「今後はキ○ガイの振りするからそう思ってくんね?ヤーマン」つって、一幕終了。

 

2.

急におかしくなったふまれっとに、国王夫妻(実母と叔父)は心配する。そこでふまれっとの学友・ローゼンクランツとギルデンスターンに監視を依頼。ふまれっとは実の父を毒殺した現王のクローディアスに復讐を考えてはいたものの、核心がなく踏み出せずにいた。

 

そんな時、旅役者の演技にひどく感動するんですね。で、「この旅役者に、父が殺害されたシーンを叔父の前で演じさせたら…?」と思いつく。超頭良い。策士が過ぎる。ふうまじゃん。

 

3.

ふまれっとが奈央―フィアに当てた恋文を読む。ここ、めちゃくちゃ楽しみ。どんな表情で読むんだろう。それを知った奈央―フィアの父ポローニアス(身分違いの恋に反対!)は、国王夫妻に「ふまれっとが乱心だよ」って報告。その様子を陰で盗み見ていたふまれっと。あえて狂気を装うことに。

 

ポローニアスは、真意を探るべく奈央―フィアをふまれっとの元へ遣わす。国王夫妻とポローニアスが見守る中、奈央―フィアはふまれっとと話すんだけど、この時の会話で最も有名なセリフ「to be,not to be(生きるべきか死ぬべきか)」が出てくる。復讐を遂げるべきか、諦めるべきか。――生きるか死ぬか。生と死の狭間で葛藤するふまれっと…。あ~~想像しただけでこみ上げてくるものがあるな。


多分ここで噂のキスシーンがある。と、思う。というのも、奈央―フィアは何も知らずにここに来ているのか、はたまた共犯なのか判断するため。もし国王夫妻や父親がこの場にいると知っていたらいちゃいちゃする訳にもいかず、拒む、もしくは慌てるから。で、奈央―フィアの反応を見てあちら側だと判断した。………いや、しんど。ふまれっとだけずっっっっとしんど。ハンバーグ焼いてあげたいし、一生分のグミあげたい。

 
ここのシーンでもうひとつ有名なセリフが出てくる。それが「尼寺へ行け」なんだけど。これも諸説あるらしい。私が調べただけでも3つ。1つ目が「汚いこの世の中で、奈央―フィアだけは清廉潔白なままでいてほしい」。これが1番多い説。で、2つ目が「女性への激しい嫌悪」。まあわかるよ、わかる。母親がそうなったら軽蔑するよな。最後に「自分はもう愛すことはできないけど、他の人のものになってほしくない」。脚本や演出によって変わると思うけど、これをふうまくんがどう解釈したのか。めちゃくちゃ気になる。どこかでお話してくれるかな。個人的には最後の説であってほしい。まあどの解釈にしろ”別れ”を告げているのには変わりない。

 

場面は変わり、現王の前で"例の劇"が始まる。案の定叔父は動揺。その姿を見てふまれっとはセクシー復讐を決意します。またまた場面は変わり、ふまれっとと母ガートルードの会話(というか言い合い?)のシーン。その時声がして、壁掛け越しに鼠と間違って(正確には認識していた)ポローニアスを刺し殺すんですね。はぁ~~もう苦しい。あ~~~私の中の菊池風磨が「こんな悲劇やめれる?」って言ってる。

 
4.

自らの危機を感じた現王クローディアスはふまれっとにイギリス行きを命じる。しかも密かにふまれっと暗殺を依頼してるのね。ただ、ふまれっとはイギリス行きの船の中で海賊に襲われて捕虜としてひとり帰国することになるんだけど。

 
その頃、ポローニアスの訃報を知ったポローニアスの息子(であり奈央―フィアの兄)レアティーズが帰国。で「ポローニアスを殺したのはふまれっとだ」と現王から聞かされる。ふたりは結託。剣術試合を計画するのね。そこに気がおかしくなった奈央―フィア登場。お父さんを殺して、妹さえも変えてしまったふまれっとへの復讐心がさらに膨れ上がる。まぁそうなるわな。当たり前だ。兄、お前は許す。そして、奈央―フィアは自ら命を絶つんですよ。


5.

シーンはお墓。墓掘りが奈央―フィアのお墓を掘ってる。そこに何も知らないふまれっととホレイショー(通称・田中)が登場。そして王夫妻とレアティーズが棺を運んできて鉢合わせる。案の定そこでレッツファイしそうになるんだけど、現王が止める。そして、剣術試合で蹴りをつけよう、と提案されるんですね。

 
剣術試合。レアティーズの剣先には、念の為毒が塗られてる。ふまれっとに用意された葡萄酒にも毒が入ってる。現王まっっっじでこすい。何なんだお前。お前だけは許さん。そして、試合が始まる。クライマックス。ふまれっとの母、ふまれっとの葡萄酒を飲む。ここも諸説あって、"毒入りとわかったから助ける為に飲んだ説"と、"ふまれっと優勢に興奮して飲んだ説"。どちらにせよ、ちゃんと愛されていたんだと救われた……。試合は終盤。レアティーズがふまれっとを刺す!そこで剣が入れ替わり、ふまれっとも同じ剣でレアティーズを刺す!瀕死のレアティーズから全ての陰謀を聞いたふまれっとが、最期の力を振り絞って現王も刺す!ここでやっと、復讐を遂げるんです。死に際、ふまれっとは田中…じゃなくてホレイショーにすべてを語り継ぐことをお願い。ふまれっとの遺言通り語り継がれることになります。

 

~終~

 


歴史ある作品だから、色々解釈は違うけれどざっくりこんな感じだと思う。"四大悲劇"とされる『ハムレット』をふうまくんが演じること。改めてすごいことなんだなあと思った。翻訳の仕方で解釈も変わってくるらしいので、気になった方は読んでみたら良いかも。